「出前」と「食事」

こんにちは。
C館係長の目黒です!
今月もC館恒例出前の日がやってきました。
特別養護老人ホームでは法令上、管理栄養士による1ヵ月先までの献立表が求められており、私たちの暮らしには存在しない、先々の食べる物が他者によって決められています。(入所者の声は反映するようにしていますが)
私たちの施設では、原則には献立表に沿った食事提供のなか、月に1回は、その日に“食べたい”と願った物を、その日に提供出来ないか!と、出前の日を用意させて頂いています。

そんな出前も恒例となり、ご近所のお蕎麦屋さんとは、顔なじみの関係。
ここは、蕎麦はもちろんですが丼物もウマい!!
その日、メニューを見て好きなものを選びその楽しみの中その日を迎えます。
そして、昼が来るのをまだかまだかという気持ちで待っています。
「ピンポーン」と鳴ると、入居者が「来た来た」と食堂に集まります。
いつも食欲がない入居者もこの日は残さず大盛りを食べます。
もちろんいつも残さない入居者も全部食べます。
1番人気は天丼です。大きい海老が2本入っていて、ボリュームたっぷり。
2番人気はカツ丼です。柔らかいお肉に卵が絡み合ってとろけるー。
次は何を食べようかなと考えながら、次回を楽しみに待っています。

この出前、いまはまだ「来るのを待つ楽しみ」となっていますが、
・自分達で注文してみる
・自分達で出前を受け取ってみる
・自分達で支払ってみる
といった、「食」を「獲得」していくことに「楽しみ」が持てるように実施していきたい。
そして、「出前」を決められた日のみの特別な食事という高齢者施設社会から、「今日は、出前でも頼もうか」といった高齢者施設の社会に変えていきたい。
目黒 写真2
目黒 写真