認知症と共に生きるということ

9月19日に越谷なごみの郷で和田さんQ&Aの研修(大起エンゼルヘルプの和田行男氏)が行われました。
職員からのクエスチョンに和田さんが答えていく研修スタイルは、介護現場の『今』を知ることができる貴重な機会だと思います。
和田さんの研修を受けると、いつもアルツハイマー型認知症だった私の母を思い出します。
「夕飯のあじの干物は新しい家に先に行っているから、今日はそこで夕飯にしよう!」
ちなみに新しい家はありません。
「昨日は頑張ってみんなの為に仕事をして500万円稼いできたから、さあ銀行に行こう!」
そんな風に母は毎日、真剣に話してくるのです。車椅子なので連れていかないと大変です。
突拍子もない話に思わず笑うと「また笑って!!」と怒ってしまうので、こちらも真剣に聞きます。当時は介護や認知症の知識がなかったので本当に毎日がドタバタ介護の日々でした。
なので、話は戻りますが…
和田さんQ&Aは「マイナスな状態を職員さんの専門性でマイナスにさせない」というケアのあり方が素晴らしくとても勉強になります。
認知症と共に生きることに、手間と工夫を惜しんではいけないのだなと改めて感じました。
今ならもっと母に対して違うアプローチができたのではないか?「飛んで行ったあじの干物を持って帰ってきたよ!さあ一緒にご飯にしよう!」と言ってあげられたかな?
「少しだけどお給料が入っていたよ!家族の為にありがとうね」とお給料を渡せたのかな?といろいろと想像しています。
こらからも日々精進していきたいと思いました。

                          ヘルパーステーション 国府田