生活リハビリ???

はじめまして施設ケアマネジャーの伊藤と申します。
越谷なごみの郷に就職してから3年目に入りました。今まで何カ所か他の高齢者施設で働いたことがありますが越谷なごみの郷には他施設にはあまり見ない取り組みがいくつかあります。

例えば、車椅子移動の方も食事の際には椅子へ座り替えるということ(体調の問題や、車椅子である事が椅子よりも身体にとって有益である方は車イスのままです)。
車椅子は移動の道具であって椅子ではないという考え方から行なっていますが、椅子へ座り替える事で立ち上がりの運動にも繋がります。
食事前に車椅子から椅子、食事後に椅子から車椅子に移る事を毎食時に行なうと、一日に最低6回は立ち上がり運動を行なった事になります。

こうした暮らしの中に、他にも小さな動きを必然的に取り入れています。
ベッドからの起床時に、靴を履かさせていただく場面では、敢えて会話をしながら“ゆっくり”と実施することで、背もたれの無い状態での座位により、体幹となる「姿勢を保持する」為の筋力維持に努めたり、敢えてテーブル越しに届くか届かない位置から“箸”を渡す事で、“よっこいしょ”と高齢者がお尻を椅子から浮かせてみたり…。

よく施設などでは、「体操」の時間があり、「いつまでも歩けるように」なんて実施しているものの、体操の時間が終わると、トイレに立ちあがろうとした方には制止して、車椅子を持って向かい、歩こうとしたこと自体を停めてしまうことを見受けます。

暮らしの活動の中で、その暮らしを維持していける動きを取り入れていく。これは、リハビリではなく、常日頃、私たち自身も無意識の中で実施していること。だから、私たちの施設ではこの活動に「生活リハビリ」なんて言葉は遣いません。(私たちの暮らしの中でも使わない言葉だから)

就職3年目の今となっては見慣れた風景になっていますが、私たちの暮らしに近づく施設の在り方を、もっともっと追求し、実現していきたい今日この頃…。